「第2回日中繊維産業発展・協力会議」開催される
3月20日(月)中国北京「北京飯店」において、第2回日中繊維産業発展・協力会議が開催された。この会議は、2002年3月にインド・ムンバイで開催された第4回アジア化繊産業会議で、日本繊維産業連盟前田勝之助会長と中国紡織工業協会許坤元副会長との間で、日中両国の繊維産業の発展を目指し、協力関係を築いていくことを目的とした基本的な発意がなされ実現したもので、2004年10月21日に東京で第1回目の会議が開催されている。
繊維産業をめぐる世界の事業環境は、各国・地域の市場の変化、WTO・FTA/EPA等の通商枠組みの変革、急速な技術進歩など大きく動いている。アジアの繊維産業は、量的にも質的・技術的にも世界の中で重要な地位を占めるに至っている。その中で指導的な役割を果たしている日本と中国が、こうしたマクロの動向に関する情報を共有し、両国の貿易、投資、技術および人の交流といった課題を高いレベルで実現していくために、この会議が有効な役割を果たしていくものと考えられ、今後も定期的に開催する事になっていたものである。
第2回日中繊維産業発展・協力会議は、基調報告として、両国繊維産業の現況と発展策、両国繊維中小企業の現況と発展策、日本の繊維製品市場の現況と発展策について報告が行われた後、日中間の技術交流のあり方、省エネルギーと地球環境問題、中国産業クラスターの優位性を利用した中日繊維生産分野における相互協力、繊維貿易・通商問題への対応策などについて日中双方からの報告と討論が行われた。
日本からは、前田勝之助 日本繊維産業連盟会長をはじめ指田禎一 日本紡績協会会長、榊原定征 日本化学繊維協会会長、長島徹 次期日本化学繊維協会会長、中井宏明
日本羊毛紡績会会長、増永矩明 日本絹人繊織物工業組合連合会理事長、中山賢一 日本染色協会前会長、山本多加志 三越取締役常務執行役員など川上から川下を代表する約50名が参加した。中国側は、許坤元
中国紡織工業協会副会長をはじめ各業界首脳約40名が参加した。
会議最後に両国代表による合意書調印が行われ会議は終了した。前田繊産連会長は、今回の会議では、省エネルギー、環境保護、産業クラスターが議題の中心となりお互いの考えを話し合うことが出来た点を評価。今後は、各専門業界同士、あるいは個別企業同士の話し合いの必要性と、日本繊維産業連盟、中国紡織工業協会両団体がその調整役となることを確認した。
2006日中繊維産業発展・協力会議 合意書の調印
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